森 清治郎

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「サンクールの眺め(セーヌ河)」油彩画・紙 26×49.5㎝ 
制作年:1958年

森 清治郎(もり・せいじろう)1921−2004年


愛知県生れ、東京美術学校・図画師範科を10年かけて卒業(左大腿部カリエスにより闘病生活を余儀なくされる)、寺内萬治郎に師事、裸婦画、風景画(建物)を鋭意制作、光風会展、日展等多数入選、南薫造賞、1958年、1959年、1986年、1989年 欧州各国へ (フランス、スイス、イタリアなど 藤田嗣治、荻須高徳、保田春彦等と親交を深める)、石仏と民家の作品が人気 三越、日動、大蔵省絵画部等の個展で高い評価を得る。
寺内萬治郎の人格にふれて裸婦に熱中したが、当時はモデル探しの困難さなどで20代後半から画風を大きく転換する。
渡欧以降は建物、特に裏通りを得意とし厚く塗りこんだ独特の描写が評価された。
その後、急激に消滅していく日本の自然を題材とするようになる。後半は古い民家を滋味あふれる作風に仕上げ人気を博した。

「サンクールの眺め」は、1958年フランス現地にて制作した希少な作品である。細密でしっかりとした構成に仕上がっている。
帰国後の1959年「森清治郎滞欧スケッチ展(豊橋文化協会主催・油彩43点)」に出品した作品と思われる。


(所蔵参考資料)
森清治郎展・日動画廊(1978年)
森清治郎展・豊橋市美術館(1992年)
森清治郎画集・講談社(1992年)
寺内萬治郎と森清治郎・呉市、蘭島美術館(2009年)


ー2016年12月1日追記ー
1957年に渡仏、59年まで欧州各地を巡る。現地では仏在住の彫刻家・嘉野稔に世話になる。嘉野は愛車ルノーで仏各地を案内、そのおかげで森はモンパルナスを拠点に仏全土のスケッチができた。
その中の1枚、セーヌ河からみたサンクールを紙に油彩で見事に仕上げた。
モチーフとなる建造物の質感を強調することで異国の空気感を表し、塗り重ねられた重厚な画質と深い色彩は丹念に描きこまれ、単なる写生図にとどまらない。この作品は、帰国後各地の展覧会で展示され、およそ50年を経て私の手元に届くことになった。セーヌ河の辺で写生をしている森の姿が浮かんでくる。





by art-tomnog2014 | 2014-02-09 16:19

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