2014年 03月 28日
別府貫一郎
「ナポリ風景」 油彩画・キャンバス F10号
制作年:1968年
別府貫一郎(べっぷ・かんいちろう)1900−1992年
佐賀県生れ、川端画学校洋画部で藤島武二に師事、1926年春陽会展春陽会賞、
1929年から1933年までイタリアに滞在し制作活動、
1936年国画会展招待出品イタリア風景画10点、
1951年日本美術会委員長、1955年岡本唐貴、山上嘉吉等と点々会創立、
1957年林倭衛に関するエッセイを書く、
イタリア滞在中に作家林芙美子と交流、平塚市美術館所蔵
別府の描くイタリアは誰もがもつ郷愁感を表現している。
佐賀生れの別府がどのような幼少期を過ごしたのか知らないが作品を見れば一目瞭然、
私にはイタリア風景の奥底に日本の風景が見える。
帰国後、国画会、日本美術会、点々会、一線美術会、新世紀美術協会など多くの会を渡り歩く。
果たしてイタリア滞在は別府の画業人生ににどのような影響を残したのか。
記述された文献が見あたらず画家としての着地点が見えてこないが非常に精神性の高い画家であったと思う。
「テヴェレ河畔(羅馬)」油彩画・板 F2号
制作年:不詳
ローマ市内を流れるテヴェレ川の中州にかかるファブリチオ橋と
サン・ピエトロ大聖堂、サンタンジェロ城が描かれている。
2号サイズの板に描かれたものなので現地で制作し持ち帰ったものと思われる。